大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)3184 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人岡村大の上告趣意第一点について。

憲法三八条三項は被告人の自白を裏ける補強証拠が犯罪事実の全部に亘つて存在

することを要求しているのではなく、自白にかかる事実の真実性を保障し得る証拠

が他にあれば、右の規定に違反するものでないことは当裁判所がしばしば判例にお

いて示している通りである(昭和二二年(れ)第一五三号同二三年六月九日大法廷

判決参照)。そして本件のように窃盗被害届書に記載された被害日時が自白の日時

と異つていても、被害の場所被害者、被害物件等窃盗の具体的な客観事実の記載が

自白と一致している場合には、右届書を自白の補強証拠とすることができるものと

解すべきである(昭和二四年(れ)五六四号同年七月一九日第三小法廷判決)。さ

れば第一審判決が所論被害届書について日時の点を除き窃盗の被害事実の存在を認

めることができる補強証拠として援用したことは正当であり、原判決の判断も亦こ

れと同旨に帰するものであつて、論旨は理由がない。(その余の論旨は単なる訴訟

法違背の主張に帰し、適法な上告理由とならない)。

同第二点は量刑不当の主張であつて適法な上告理由とならない。

よつて、刑訴四〇八条により全裁判官一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二八年四月二八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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裁判官 本 村 善 太 郎

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